続き

さてはて、
前のエントリーの続きです。
 
前のエントリーで、生き残るためには会社で出世すべきと
結んでいますが、僕がなぜそう思うかを書こうと思います。
 
まずは個人が直接属する「会社」がどのように成長するかを
考察するところから始めます。
 
 
 
 
●会社が生き残るためには
会社の作り方(会社の分割、子会社、etc.)は色々あると思いますが、
WEB業界では1〜数名の有志が起業する(いわゆるベンチャー)が
一番多いと思います。
 
 
前エントリーで、WEB業界では年齢を重ねるリスクは高そうだ
と書きましたが、これは会社にも当てはまります。
会社も年月が経って、設立メンバーが年を重ねたら、会社としての
競争力も中々維持できなくなってくると思います。
 
 
であれば、会社を若くするために若人を雇用して、会社の平均年齢を
下げ競争力を維持しなくてはなりません。
すると、時間経過と共に(多少の退職者は出つつも)徐々に会社は
成長(人数が増加)していきます。
 
 
しかし、仕事の量や、人材を抱えるリスクなどから
会社の(人数的な)成長には限界が来るハズです。
 
※制作業の根本は時間の切り売りなので、利益効率はあまり良くないと思う
 純粋な制作会社であれば3,40人で限界が来そう。
 その先は代理店業や自社サービスの開発など、利益効率の高い業種にも
 手を出さないとならないと思う。
 
※「制作業の根本は時間の切り売り」なんて書くと怒られそうなので補足
 優れた能力を持った会社は、同じ時間でもたくさんの利益を生み出せるので
 「時間を売る」のではなく「デザインや技術で売る」ことができます。
 それでも、制作業は代理店や自社サービスに比べると単位時間当たりの利益は
 低いように思います。
 
 
 
さて、会社の人数を増やせない状況になっても、競争力を維持するためには
平均年齢を維持しなければなりません。となると会社のとるアクションは
利益効率の低い(傾向にある年配者の)人材をクビにすることだと思います。
 
※未だに終身雇用が根強い大企業でさえ、早期退職者制度なんてのを作ってでも
 年寄りを追い出そうとしているご時世です。
 
※この文章だけだと若い人材が有能で、年寄りは無能ととれますが、
 前のエントリーで書いたようにWEB業界では年齢のリスクが他の業種より
 高いと想定しているためです。
 もちろん、年を重ねても利益効率の高い人材はいます。というか
 最終的にそこを目指そうという話になります。
 
 
 
年を取ってから会社をクビにされては、たまったものではありません。
だから、いつまでも会社にとって必要な(利益効率の高い)人材になる
必要があります。
 
 
 
 
●WEB業界での(僕の思う)キャリアパス
まずは僕の思うキャリアのゴール地点。
(キャリアとしての)ゴールは自分が所属している「会社の株を配分された取締役」
だと思います。
会社的には株を渡してしまっているので、簡単にクビにすることはできませんし、
株を配分されたほうも、会社が倒産したら損害を受けるわけですから
会社に対し真摯になります。
若い人にとってはピンと来ないかもしれませんが、20年,30年先
自分が40代50代になったときの目標としては妥当な気がします。
 
※前のエントリーでこの先も資本家が優遇される世の中であることは変わらない
 と説明しました。なので、最終的には上記のように資本家を目指すのが
 良いと思います。
 
 
 
で、取締役まで出世するためには何が必要なのだろう。
 
 
 
まず会社にとって有用な利益効率の高い人材にならないと行けないと思う。
少し前に話した事とも重なりますが、制作業は(比較的)利益効率が低いです。
つまり、コーダーやデザイナー、Flashコンテンツを作る人、のままでは不利です。
 
利益効率の高い人材になるにはマネッジメント(つまりディレクター、
会社によってはプロデューサーやプランナーも)になる必要があると思います。
 
 
昨今、求人広告に「ディレクター募集・初心者可」なんていうのが
結構ありますが、そのレベルのディレクターでなく。
効率よくプロジェクトを進められる有能なディレクターになる必要があります。
※クライアントから、君に任せれば安心だ、とか名指しされるような信頼を得、
 部下からも、あの人のチームであれば安心して働けると信頼されるような人。
 
 
 
じゃぁ、どうしたら有能なディレクターになれるのか。
ムードメーカー的な性格など人的素養も大切ですが、
現場を知り尽くしているというのが大切だと思います。
この案件だったら、どれくらいの工数がかかるとか、このタイプのコンテンツ
ではこのような問題に注意すべきとか、経験を積むことによってしか得られないような
知識・知恵を獲得することだと思います。
 
 
 
ということで具体的にまとめると。
未経験から5年くらいは、コーディングでもデザインでもFlashでも映像でも
その他何でも幅広く挑戦して経験を積みつつ。
自分が骨を埋めるのに相応しい会社を見つけるために(ある程度)転職を
繰り返すのが良いと思います。
経験を積むといっても更新作業とかではなく、転職の時に私は「こういう仕事を
してきました」と説明できるポートフォリオを作らないといけません。
※色々なことに挑戦している職人的な制作会社で修行するのが良いと思います。
※広く浅くではなく、1つコアとなる強みをもつと良いかもしれません。
 
 
次の5年ではディレクターなどのマネッジメント的な役職につき
徐々に自分の手を動かすのは控えて、部下の人たちにまかせ、
自分はプロジェクトがスムースに進行できるような環境を整えたり、
クライアントの信頼を得たり、色々なコネクションを広げたり、新しい
見識や技術をリサーチしたりするのが良いと思います。
※この段階では政治的な基盤や環境を整える必要があるので
 転職はあまりしないほうがよいと思う。
 コネクションは色々なセミナーやイベントで広げられるので
 会社を転々とする理由にはならないです。
 
 
制作が好きな方は、年を取ってもデザインをしていたい、Flashを作りたい
だからディレクターなんてやりたくない、と思う人もいるかもしれません。
でもデザインやFlashが好きな人であれば、なおさらディレクターに
なるべきだと思います。
上の項でも書きましたが、徐々に自分の手を動かすのは控えるべきなので
自由になる時間が増えます。その時間を、この先必要になるような
ことを学ぶことにあてるのです。
例えばデザインでも、これからは動的な要素も増えてくるから演出の
勉強をしたりとか、自分はインフォメーションアーキティクチュアを
極めたいから、より深く勉強したりとか、
Flashが好きな人は、Flashの実験的な習作を重ねて、将来の仕事に
活かしたりとか。
そして、学び得たことは噛み砕いていて部下の人たちにも教えて
チームとしての力も上げればよいと思います。
 
 
そして会社の利益に貢献して、取締役になる機会を虎視眈々と
狙うのがよいと思います。
 
 
※会社の歯車とか、社会の歯車といった表現をネガティブにとらえる
 人は多いと思うけれど、人間は一人では生きていけない以上
 歯車としてしか、生きていくことはできないと思います。
 ただ、動かされるだけの歯車ではなく、自ら回転できるモーター付きの
 歯車になることが大切な気がします。
 
 
 
 
 
●フリー、独立という道について
会社の取締役を目指すというキャリアパスにはリスクが少ないので
理想的だとおもうのですが、色々な条件によって取締役が無理そうなら
フリーや独立といった道を考えなくてはならないと思います。
 
 
ただ僕は、フリーで(年金が貰える65才?の)定年まで働くことは
かなり難しいと思います。きちんと定年まで収入を得続けるためには
法人化して会社を興し、自分の知識やコネと若い人の能力を併せて
行く必要があります。
※特に人間関係や時間が自由になるといった理由でフリーになるのは
 かなり危険な気がします。
 
 
そして、この道を念頭に置いて貯金していくのも大切だとおもいます。
起業はただでさえリスクが高いのに、借金してさらにリスクを重ねると
失敗したときの再起が難しくなります。
また、知り合いやクライアントが出資してくれるようなときも
丁重にお断りした方が良いと思います。それでは雇われ社長で
将来的に色々な問題が出てくると思うので。
 
 
 
 
●おしまいに
弊社ではFlashのスクールを開校しているので、キャリアパスにおける
Flashを覚える意義について書きたいと思います。
 
これまで長々と書いてきた話の中にFlashという言葉があまり出てこなかった
ことからも察することができますが、Flashを使えるからといって生き残れる
ということはありません。
 
Flashを使う能力は、会社にとって有用な人間であるということを
認めさせる1つの要素に過ぎないのです(でもそれが大事)。
※時期的にはディレクターになる前に修得しておくのが良いと思います。
 
 
プロジェクトの進行をスムースにして、時間効率を上げるためには
分業ではなく、1人の人間がすべてやってしまう方が、調整する時間などを
省けるので都合が良いです。
スペシャルサイトのような大規模なフルFlashの案件では大人数で
対応すべきですが、世にあるFlashのうち多数なのは1人で対応できる
シンプルなコンテンツだとおもいます。
 
ということでデザイナーが次に修得すべき能力の1つの候補として
Flashがよいと僕は考えているのです。
だから、デザインドリルのトップページでは「デザイナーこそ」
ActionScriptを使う意味があると書いてあったり、
学ぶコンテンツも自己完結するようなサンプルにしてあるのです。
※逆にデザインは興味なくて、純粋にActionScriptを学びたいという人には
 弊社のカリキュラムは向きません。そういう人はJavaやCから入って
 ActionScript3.0に移行したらよいと思います。
※他にもコーダーの人だったらphp & SQLなんていうのが良い組み合わせ
 だと思います。
 
 
ということで、
弊社のカリキュラムが皆さんの出世の第一歩に多少なりとも
貢献できるように頑張っていきたいと思いますので、
本年も宜しくお願い致します。
 
 
 
まとまりに欠ける長文を読んでくださってありがとうございました。 

恭賀新年

あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。

お正月の深夜、テレビをつけたら「朝まで生テレビ」で
就労問題や金融問題を取り上げていました。

TVでは派遣といっても2004年に解禁された製造業派遣の
問題がメインで、web業界には当てはまらないけれど
対岸の火事といってられない部分もあると思います。
なので、どうしたら生き残れるかを僕なりに考えてみたいと思います。

●まずは大枠(政治経済)の話から
TVではこの世界恐慌の原因が、アメリカの行き過ぎた
市場原理型資本主義にあると説明され、
日本もそれに流される形で産業資本主義から
市場原理型資本主義に塗り替えられ、株主を優先せざるを得ず、
労働者を大切にできなくなったみたいな話がありました。

TVでは日本は昔のような産業資本主義にもどるべきだ
という意見がありましたが、利益を上げて株価を維持しないと
簡単に(LBOや三角合併などで?)買収されてしまうように
外圧?でされてしまったので、産業資本主義に戻るのは無理だと
思います。なので、労働者よりも株主を大切にする状況は
変わらないでしょう。
※株価を上げる要素は色々あるけれど、利益を上げるのが
 一番安易。そして利益を上げるためには経費を下げるのが安直。
 そして今、一番経費を削減しやすいのが人件費。

あと政治家の方の討論を聞いていて感じたのは、
派遣労働者にタイするセーフティーネットとちょっとした派遣法の改正は
すぐに実現される気がするけれど、貧困の格差を埋めるような
有効的な政策は実施されそうもないということ。

消費税の導入以来?の流れにのって「お金持ちの人が得する社会」
が進んでいき、格差は広がり続けると思う。
※セーフティーネットは直接的で国民にも分かりやすいけれど
 貧困の格差をうめる政策は国民に分かりにくいから、選挙的にも
 美味しくない気がするので重視されないと思う。

ということで、労働者のお給料は平均して、ちょっとずつ
少なくなっていくと思う。そしてセーフティーネットはありつつも
多くの労働力は使い捨てのままだと思う。
※統計で個人所得の平均は上がることがあると思うけれど、
 それは資本家の所得が全体を引き上げるから。

そんな逆流の中、どう生きていけばよいのだろう…。
→今後も社会に期待はできないので自己防衛が重要。

●WEB業界の状況は?
WEB業界では製造業のように「クビ切り→次の職が決まらない→ホームレス」的な
危険性はあるのか?

・派遣?正社員?
TVでは派遣と正社員では同じ仕事でも格差があり、
正社員になれば安心だ的な話がありました。
僕はWEB業界でも正社員になるべきと考えていたのですが、
たくさんの生徒さんと話していく中で、そうでもないかも..と
思えてきました。

通常は正社員であれば雇用が保障され安定するのですが
WEBの制作会社は十数人規模の小さなところが多いので会社自体が
自身の定年まで存在しているのか分からず、
正社員でも必ずしも安定とは言えないケースがあります。

代理店業を行うWEBの会社は規模が100人を超えているところも
あるので、安定の度合いは強そうですが、労働組合ができる規模では
ない(また歴史的に弱い)ので、正社員でも収益を上げられない
(上げられなくなった)人は容易に解雇されてしまいそうです。

そして製造業との大きな違いは、正社員だと残業代がでないが、
派遣だとちゃんと残業代が出るので、サービス残業だらけの正社員より
派遣のほうが給料がよい場合もあるというケースもあるということです。

なので、WEB業界では必ずしも正社員のほうが恵まれているとは
言えなさそうです。

・35才定年説?
SE業界の派遣では昔から35才定年説というのがありました。
これが正しいとすると問題としてそろそろニュースになっても
良さそうですが、(僕は)そのようなニュースを聞いたことがありません。

だからWEB業界も意外と4,50才まで働けるのでは?
現に30代の派遣の人も多いし。と考えることもできそうです。が…

SEやプログラマーになるためのハードルと、WEBデザイナー、コーダー
になるハードルはどちらが低いかというとWEBデザイナー、コーダーだと
思います。さらにWEBデザイナー、コーダーのほうが人気があります。

とすると、WEB業界に労働力はあつまりやすく、結果として一人当たりの
価値は下がります。
※出版不況とかでDTPの方がWEBに流れ込んできていますが、昨今TV業界
 も不況になっているので、そこからもWEBに人が流れて来そうな気配です。

さらにSE業界以上に技術の移り変わりが激しいです。なので長年の経験よりも
新しいことをすぐに吸収できる力が大切になります。
つまり、SE業界よりも若い人が重用されます。

なので、SE業界以上に年を取れば取るほど仕事を得ることは
難しくなると思います。

・ついでにFlashは?
不景気だと企業の広告費が削られるので、一番予算のかかる
スペシャルサイトは少なくなると思う。でも、それ以外は
あまり影響ないと思う。
※このブログでも何回か書いているのだけど、スペシャルサイトは
 面白いけれど、それをみて商品を購入しようという気にはなれない
 物が多い気がする。中にはコンテンツが面白すぎて何の商品かも
 よく分からなかったり…。
 今年はFlashに限らず、効果測定の結果がハッキリと出るような
 仕組みが芽を出しそう?

●じゃぁ、どうすればよいのだろう…。
一番必要なのは5年、10年を見越したキャリアパス(どう成長していくか
という道筋)をしっかりと持つ事だと思います。

普通の職種であれば、センスや技術を磨くという道もあると思うのですが
移り変わりの激しい業界ですから、4,50才になっても若い頃と同じように
さえた頭脳を維持できる自身がある人以外はセンスと技術だけというのは
危険だと思います。

なので、大切なのは会社できちんと出世する事だと思います。
※逆に言うと才能やセンスのある人も立ち回り方によっては生き残れないと
 思います。

…………。なんだか勢いに任せてダラダラ書いてしまいましたが、
眠くなったので続きは後で書きたいと思います。